酒さとは?

酒さ(しゅさ)とはあまり聞きなれない言葉ですが、立派な病名で進行性の慢性疾患です。
頬や鼻などの顔を中心に赤みが出る症状で、30代から60代に多くまるでお酒を飲んでいるように見えるのが名前の由来になっています。
日本人にも決して少なくない患者さんがいるにも関わらず、あまり知られていないのが現状です。
症状としてはいくつかの病型があり、重症度によっていくつかの段階があります。

酒さ症状別病型

1型 紅斑性酒さ
顔がほてって赤くなり、毛細血管の拡張が見られる状態、女性に多い
2型 酒さ性座瘡
紅斑性酒さに加えて、ニキビの様なブツブツがみられる状態、女性に多い
3型 鼻瘤(団子鼻)
1型、2型とは異なり、鼻の変形や鼻の周りに赤みが集中している状態、男性に多い

酒さの原因とは?

酒さの原因ははっきりしておらず、酒さ専門のお医者さんも殆どいないので研究も遅れ気味です。
しかし長年の研究で、酒さが悪化する原因は生活習慣や環境などが大きな要因になる事が分かってきていますので、完治は難しいかもしれませんが、症状をコントロールする事が出来る様になっているのが酒さに対する現状です。

酒さ対策は?

酒さ対策としては、原因がはっきりしていない以上、対症療法しかありませんでした。
一般的には抗生物質の投与やステロイド塗布、レーザー治療などがあり、
さらに酒さを悪化させないために紫外線対策や肌に刺激を与えないなどしかありませんでした。
しかし最近は乳酸菌が酒さに対して一定の改善が見られたと報告があります。

特許を取得した酒さの治療剤

酒さの治療剤として特許を取得したのが「乳酸菌抽出物LFK」で、改善例が多く今後も酒さの新たな治療剤として注目を集めています。

Enterococcus faecalis FK-23菌抽出物(LFK)の酒さに対する効果
原因不明と呼ばれ、明確な治療法もない酒さに、LFKが有用であることが証明されました。副作用の報告もなく、新しい酒さ治療剤として特許を取得しました。
[公開時特許広報]酒さ治療剤(特許第2944662号)
[特許広報]酒さ治療剤(特許第2944662号)

まだ医学的に酒さの原因は分かっていないので、確実に治るとは言えませんが、酒さの症状が改善した人が非常に多いです。人間の免疫力の大部分を担っている腸内の環境を整える事が大切なのかもしれませんね。

酒さの対症療法とは?

他に酒さには対症療法しかなく、外用薬や抗生物質、漢方やレーザー治療などがあります。

酒さへの外用薬

タクロリムス軟膏
皮膚の免疫系に作用、顔の赤みに効果的ですが長期間の使用は酒さ様皮膚炎のリスクもあるので、お医者さんと相談しながら使います。
クリンダマイシンゲル
ニキビに有効な抗菌外用薬です、アクネ菌やブドウ菌の殺菌作用があり赤みや腫れを落ち着かせます。抗菌力が高いので重度のニキビの方に使われる事が多いです。
過酸化ベンゾイル
ニキビ治療薬としては海外ではメジャーなですが、日本でも2014年末にニキビの治療薬として認可されました。酒さの治療薬としてではありませんが期待が高まっています。

酒さへの外用薬~海外~

メトロニダゾール
こちらも海外でのニキビ治療薬として有名です。日本では酒さの処方薬としては認可されていませんが、一部の皮膚科では保険適用外で購入できる所もあります。
アゼライン酸
こちらもニキビ治療薬として海外では一般的ですが、日本での処方薬としては認可が出ていません。しかし医療用化粧品としてアゼライン酸配合の化粧品が販売されています。

海外では酒さの患者さんは多く、薬も日本より進んでいます。個人輸入で取り寄せる事も出来なくはありませんが、あまりおススメしていません。副作用などのリスクもゼロではありませんので、個人輸入は避けた方が無難です。

酒さへの漢方薬

酒さに漢方薬を使う人も多くいます。酒さの外用薬は長期使用ではリスクがあるため長期的には使いづらく、お医者さんによっては漢方薬を積極的に処方するところも増えてきているようです。
漢方薬はドラックストアなどでも購入できる物も多いですが、漢方薬だからと言って副作用が無いわけではありません。出来るだけ漢方薬を処方してくれる皮膚科を受診する事が望ましいです。
酒さは長期的な治療が必要になるため、漢方薬とは相性が良いと言われています。

十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
皮膚の赤みや痒みを発散し、腫れや化膿を抑えます。ニキビに対して処方される事が多いです。漢方なので西洋医学の薬と比べると効果は低めですが、ニキビが出来にくい体質へと変えていきます。その為症状にもよりますが、即効性のある薬と併用して処方される事が多いです。
荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
熱や腫れを抑え、血液循環を良くします。炎症を伴うニキビや湿疹にも適応し、腺病体質を改善する効果があります。
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
血行を良くする効果があります。主に生理不順や生理痛、更年期障害やのぼせ・冷え性の改善などにも使われます。女性向きの漢方薬で赤ら顔の人にも良く使われます。
清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
顔の熱や炎症を抑え、赤みのあるニキビに向いている漢方薬です。顔の皮膚病に適していて、赤ら顔の人に良く使われます。

酒さへのレーザー治療

酒さへの対策としてレーザー治療という方法もあります。
特に血管拡張が原因の酒さであればかなりの効果が期待できると言われています。
デメリットとしては、基本的に自由診療なので費用が高額になりがちです。
レーザー治療の回数としては、最低5~10回必要になり、1回当たり2~3万円が相場となっているので、期間としては1年~2年、総額としては15万~30万が目安となります。
これだけの費用をかけたからと言って確実に酒さが良くなるわけではないので、最初からレーザー治療をするよりは他の方法から始めるのがいいと思います。その辺もお医者さんとよく相談して決めるのがいいでしょう。

酒さを悪化させない為のセルフケア

酒さに対する治療を始めたからと言って、自分でセルフケアを行わないとなかなか酒さは良くなりません。酒さを悪化させる要因を少しでも取り除く事が重要になりますのでしっかりとセルフケアしましょう。

  • 紫外線対策
  • カフェイン・アルコールは避ける
  • ストレス
  • 刺激の強い食べ物
  • 正しいスキンケア

紫外線対策

太陽から発せられる紫外線は酒さには大敵です。しっかりと紫外線対策をすることが重要です。
外に出る時は日焼け止めはもちろん、日傘や帽子は必ず使いましょう。日焼け止めは汗などで薄くなりやすいのでこまめに塗りなおす事が必要です。もちろん日焼け止めもどれでも良いわけでなく、肌への刺激が少ない物を選んでください。最近は飲む日焼け止めサプリなども出ているので活用するのも1つの方法です。

家の中でもガラスを透過して紫外線が入ってきます。UVカットスプレーやUVカットフィルムなどを使って対策しましょう。

カフェイン・アルコールは避ける

カフェインやアルコールは血管を拡張させたり収縮したりする作用があります。普通にお酒を飲んだだけでも顔が赤くなる人も多いので、当然と言えば当然ですね。アルコールであれば避けるのは難しくないと思いますが、問題はカフェインです。カフェインと言えば思い浮かべるのはコーヒーだと思いますが、コーヒー以外にも抹茶やウーロン茶などのお茶系の飲み物にもカフェインが入っています。最近ではカフェインレスの飲み物も増えてきていますので、それらを選ぶと良いでしょう。

ストレス

ストレスも酒さには非常に良くないです。紫外線に次ぐ要因ともいえるでしょう。しかし酒さの場合は酒さであること自体がストレスになっているケースほ多いので、まずは酒さを少しでも軽減出来る事を考えてください。酒さが少しでも軽減出来ればストレスも減ってきます。

刺激の強い食べ物

辛い物や香辛料などは血管を拡張させる作用があるので、控える様にしましょう。

正しいスキンケア

理想としては肌に何も付けないのが一番ですがどうしても必要な場合は出来るだけ低刺激の敏感肌用の物を使いましょう。
酒さにはなるべく余計な物を付けないのが基本です。
よく酒さの場合は保湿をしっかりしましょうという事を書いている記事がありますが、必ずしも正しいとは限りません。
血管拡張によって顔の温度が上がり乾燥を引き起こしている場合があり、その場合は保湿してしまうとさらに顔の温度をこもらせてしまい、さらに乾燥が酷くなるケースも少なくありませんので、なにがなんでも保湿とは思わない方が良いでしょう。
しかし日常生活の中で、全くスキンケアをしない訳にはいかないと思いますので、多くの酒さの人が使っているスキンケア商品を紹介しておきます。

酒さの原因と対策のまとめ

酒さの原因はいまだにわかっていません、それ故に完治する方法もまだ確立されているわけではありません。しかし特許を取得した治療剤として乳酸菌抽出物LFKが一筋の光として注目されています。病院等での薬などは対症療法がメインなので、しっかりとセルフケアを行いながら乳酸菌抽出物LFKを摂ってみるといいかもしれません。